他人の眼
EYES OF A STRANGER
【1980年製作 アメリカ】( 85min )
監督:ケン・ウィーダーホーン
出演:ローレン・テューズ、ジェニファー・ジェイソン・リー、ジョン・ディサンティ、ピーター・デュプレー
ニューヨークの近郊で、若い女性ばかりを狙う連続婦女暴行殺人事件が発生する。TVキャスターのジェーンは、早急に事件が解決するようにと呼びかけるが、犯人は一向に逮捕される気配はない。同じ地区にある高層マンションで妹トレイシーと2人暮らしのジェーンだが、トレイシーは幼い頃に変質者によって誘拐・強姦され、その事件が元で目が見えなくなり口もきけなくなってしまっていた・・・
※ネタバレあり
姉のジェーンは聡明でいつもハッキリと意見を言う女性で、自分の妹を気遣いながら生活をしている。
彼女は女性ばかり狙った卑劣な犯罪者を人一倍許すことができずにいた。勿論背景には過去に起きた妹の事件があったからなのだ。
そんなジェーンの心配をよそに次々と若い女性が襲われていく・・・
テレビで必死に呼びかけてはいるが、犯人の手がかりは掴めない。
ある時、恋人の家からの帰り道の深夜、マンションの駐車場で見かけた不審な男の行動が「怪しい」と思い始めひとりでこの男の身辺を探るようになる。ジェーン自身の持ち前のこの行動力のせいで、その後トレイシーに危険が迫るのだが。
なるほど。
ぶぅに聞いたこの映画の感想は、かなり的を射たように思う。
「面会時間」 「裏窓」 「暗くなるまで待って」
彼が言うように、この3本の映画を混ぜたような感じだ。そのうえどれもサスペンスミステリーの王道を行くような作品である。
早く言えば、「面会時間」の犯人がいて、話の筋は「裏窓」。それプラス「暗くなるまで待って」の主人公を追加した感じ。
短い時間の中で3つの映画のエッセンスが入っているので退屈な訳もなく、最後までかなり楽しめた。
途中ジェーンが犯人に脅迫電話を掛ける。その後犯人がテレビから聞こえてくるジェーンの声を聞いて、声の主がジェーンであることに気づくシーン。台詞は全くないけれど、表情だけで犯人が悟ったのがよく分かる演出もよい。
他にも興味深い演出などあったが、特に緊迫感があったのはやはり終盤だろう。
主人公ジェーンの妹トレーシー役は、「ヒッチャー」「ルームメイト」などで有名になる以前のジェニファー・ジェイソン・リーが演じているのだが、彼女が本当に素晴らしい演技を披露している。
この作品が映画初出演作とは思えない位終始堂々とした演技で、目が見えず口のきけない難役を上手く演じている。
犯人が部屋に入ってきたのも知らず、愛犬を呼ぶシーン。
犯人と揉み合いになり銃で撃ち殺すのだが(実はラストがもう少しある)、犯人と格闘している最中に見えなくなった眼が突然見えるようになり、鏡の前に立ち自分の成長した姿を暫く見つめるシーン。彼女の表情が実によかった。
後から考えてみれば、私の好きなキング原作の「黙秘」でも演技巧者ぶりを発揮してたっけ。
随分若い時から女優としての資質があった人なのだ。
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