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ニュールンベルグ裁判

JUDGEMENT AT NUREMBERG

【1961年製作 アメリカ】( 194min )

監督:スタンリー・クレイマー
出演:スペンサー・トレイシー、バート・ランカスター、マクシミリアン・シェル

終戦後のドイツ、ニュールンベルグ。連合軍による戦犯犯罪者でナチス・ドイツの主に第三帝国の法務省関係者たちの責任を問う国際軍事裁判を描いた作品。

※ネタバレあり※


“正義”とは何なのか?

最もこれは実際に起きた裁判、事実とは異なっている部分があるので、実際のところ真実はどうだったかの判断は難しいかもしれません。作品として本当によく出来ている映画だなというのが率直なところです。

実際はこの裁判そのものの公平性が疑われています。また映画の中でもソ連がチェコに侵攻したなどどいう場面があり、観る側は一応戦争が終結してはいるもののまた新たな問題が生じてくるのではと思ってしまうところです。
戦勝国側が行った裁判とはいえ、少なくともこの映画に出てくるS・トレイシー扮するアメリカ人判事ヘイウッドは、最後の最後まで正義とは何なのかを深く追求しました。
彼は、普通に生活するドイツ人夫婦や別の裁判で有罪になり処刑されたドイツ軍の将軍だったベルトホルトの未亡人(M・ディートリッヒ)の話を聞いたり、被告人のひとりであるヤニング(B・ランカスター)が書いた文献をよく読んだりと、最後の判決部分に至るまでひとりの判事としてあるべき姿勢が伺えました。

欧州各地から収容所に移送された数は600万人とも言われていますが、本当の数は誰にも分かりません。

映画の中で、検察側が見せるおぞましい証拠映像の数々。

ブーヘンヴァルト収容所に収監された数。8万人─。
看守は骨を砕き、精神をくじき、心臓を破れ─と教えられた。
収容所へ運ばれる人々を乗せた貨物列車は“死の列車”と呼ばれた。
亡くなった囚人のおびただしい数の靴、眼鏡、金歯、人の皮で作られたランプシェード・・・

一方の弁護側の主張は、ヒットラーが実権を握るようになってからニュルンベルグ法が施行され、結局彼ら(被告人)は、法律に従わざるをえなかったと。

判事を世話するドイツ人夫婦のように「ドイツ人はダッハウで起きたことなんて何も知らないんです。ユダヤ人に何をしたかドイツ人は何も知りません。知っていたとしても一体何ができます?」大部分のドイツ人は本当にこう思っていたのかもしれません。

裁判の転機として、ヤニングのフェルデンシュタイン(ユダヤ人)に対して証言をする場面があります。
それまでひたすら沈黙を続けてきたヤニングが声を張り上げて語り始める場面は、この劇中で最も印象に残ることでしょう。ヤニングが内に秘めていた感情を爆発させるのです。最後にヘイウッドに真実を語る場面も含め、この映画の中でのB・ランカスターは本当に素晴らしいと思いました。

判事役のS・トレイシー、ロルフ弁護士役のM・シェルの演技も勿論素晴らしいと思いましたが、他にベルトホルト未亡人のM・ディートリッヒ。感情を押し殺したような演技、大女優としての貫禄と存在感がありました。そして忘れてはならないのは、M・クリフト。出番は少ないものの、不当な裁判で無理やり去勢手術を受けさせられたという過去をもつドイツ人役で迫真の演技を見せてくれました。

判決後(全員終身刑の有罪)ロルフ弁護士から、「5年後にはみな釈放されていますよ」と言われたことに対しヘイウッドが語る台詞。

『倫理は他の追従も許さない だから君の予言は正しいかもしれない 時代が倫理を認めたとしても それが正しいとは限らない 誰も決められない』


“人”はこれからも惨い歴史を刻み続けるのでしょうか。


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映画/ナ行」カテゴリの記事

コメント

東京裁判という邦画というかドキュメンタリー映画は、あるね。
例の東条英機が、頭叩かれるやつw
ニュールンベルグ裁判という映画があることは、知らなかった(^^;;;
この裁判で有罪を受けながら逃亡し続けるおっさんの正体を、この前亡くなったブラッド・レンフロが知り、収容所でのおぞましい出来事を聞きたがるっていうゴールデンボーイ思いだしましたわ。

投稿: けろこ | 2008/02/01 08:46

>けろこたま

おはようでーす(^^)
私もこの映画については去年か一昨年くらいに知ったんですよ(^^;スカパーでやってたのをたまたま録画してあったんで観てみたんです。
ドイツが舞台なのに全編ほぼ英語。ドイツ人役でもみな流暢(当たり前か(笑))
でもそんなことは全然気にならなかったくらい。

役者がとにかく豪華絢爛♪♪
これでもかーっていうくらい名優さんが出てきます。

「東京裁判」は未見なんですが一応タイトルだけは聞いたことあります(^^;

もっとも、実際の裁判は戦勝4カ国が行った裁判で、必ずしも公正ではなかったというのが大方の見方のようです。↑の映画のように“ドラマティック(?)”ではなかったかもしれません。また登場人物も架空の名前ですし。

ただ↑にはつい書きそびれてしまったんですけど・・・(^^;

確かにナチスはひどいですが、この頃はドイツ“だけ”が悪者になってて、裁判の裏では被告に対しひどい暴行を加えてたとか、ソ連だってポーランドだって侵略国じゃないのかなどなど、背景はもっと複雑のようです。

「ゴールデンボーイ」。
キングが好きって言ってるわりに私はこの原作を読んだことがないです(^^;;
映画は意外と好きです。いや、好きっていう内容ではないけれど、イアン・マッケランとブラッド・レンフロの演技が本当に素晴らしくって(^^)

この頃のブラッド君はまだ捨てたもんじゃなかったなぁ…

あ~~~また思い出してしまった(+_+)シュン

投稿: りざふぃ | 2008/02/01 09:58

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