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バベル

B BABEL

【2006年製作 アメリカ】( 143min )
監督:アレハンドロ・コンサレス・イリャニトゥ
出演:ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット、役所広司、菊地凛子

映画っていうのは、観終わった後に“幸せになる”気分の映画とそうでないものがある。幸せな気分に浸れる映画は無条件で好きだ。勿論キライになる理由もない。かといって、その逆の場合は嫌いになるかというと、そういう訳でもない。
この「バベル」は「嫌いじゃないけど好きでもない。自分の中で非常に混沌とした想いが残る映画」というのが今の私のこの映画に対する率直な感想だ。

モロッコ、アメリカ、メキシコ、そして日本─。
この4つの場所で展開される人間模様。
「バベル」はそれぞれの国が抱えている問題点を浮き彫りにした映画だと思う。

人はみな同じようにこの世に生を受けて生まれてくる。
ただし育った場所の習慣や環境で、その後の人生に大きな“差”が生じてくる。

モロッコの兄弟らは銃の扱い方を知っていても、その使い方を間違った。そして警察の残忍なやり方には言葉がないくらいショックだった。テロだと騒ぐアメリカ人らも。

メキシコから不法就労でアメリカに移住する人がいても、私も出稼ぎでアメリカに来ていたメキシコ人らを実際見たことがあるが、今のアメリカ社会ではそう珍しいことではないんだろう。
アメリカは裕福で、メキシコは貧しい・・・そんな印象も受けた。

日本はどうか・・・
この監督が日本人、日本という国をどう思ってこの映画を描いたのかよく分からないが、中でも聴覚障害者であるチエコの存在は象徴的だった。

彼女は障害がある以外は普通の女子高生だと思う。彼女の母親が亡くなったという悲しい事実はあっても、それでも思春期の頃の同じ年頃の子たちみな様々な悩みを抱えていたり、親に反抗したり・・・私にも経験あるが、若い頃には多少の暴走はつきものだ。それは障害者だからとか健常者だからなどは関係ない。
リンクで繋がっているとはいえ、私個人は何となく「日本」だけ“異質”な存在であると感じたのは否めなかった。
日本は言葉の通じない遠い異国の地。ここだけ別世界。そんな印象があった。

"the brightest light in the darkest night"(最も暗い夜に最も輝ける光)

人の命の重さは変わらないはず・・・なのにこの映画を観るとそうは思えない。



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映画/ハ行」カテゴリの記事

コメント

バベルは、早々に観た映画やわ。
この映画の評価は、かなり分かれるみたいやね。
私は、及第点はあげられるけど、もう一度観たいかといえば、もうええかな(爆)
日本のエピソードが、他のエピソードと異質な感じがしたなぁ。
他のエピソードとの接点も、一番薄いしね。
この監督の描く日本が、ステレオタイプな日本とは、少し違ってたのが印象的やったわ。
ちょっと近未来な日本かな?と思った。
それにしても、菊池凛子の裸は、要らんかったなぁ・・・・┐(´д`)┌

投稿: けろこ | 2008/02/14 21:47

私の感想は、以前日記にも書いたとおり、後味の悪い映画だと思う。
人間の、一番嫌な部分を見せ付けられたような印象を受けた。
今も理解できないのが、何故ブラピ夫婦はモロッコに来たか?ってとこ。
子供を預けてまで旅に行く感覚が分からない。

けろこさんと同じく、あの裸はいらないね…

投稿: すみれ子 | 2008/02/14 22:28

こんばんは~

>けろこたま

私も及第点は...って感じかな~?多分・・・coldsweats01
でも決して好きで何回も観たい映画ってわけでもないthink
そうそう!私もどーしても日本だけ浮いてる気がしました。
なんか無理矢理とってつけたエピソードみたいで...
違和感は残るかなぁ...
この映画に出てくる日本の若者見てると向うの人はどう思うのかな?なんて気になってみたり。
監督はメキシコの方らしいですが、私はどーしてもこの映画「アメリカ人」がVIP待遇(表現ヘンかもしれんsweat01)なんではないか...と思いました。
結局モロッコの少年は亡くなって・・・今にも死にそうだったアメリカ人が生きてるみたいなところとか。


>すみれ子たま

前に日記に書かれたの憶えていますよ~
その時に私が観たフランス映画の「隠された記憶」のところにコメント寄せてくれたのも。
そのすみれ子たんのコメントで私も実は「バベル」をかなり警戒(?)していましたが、一応観てみようかな~と。レンタル屋で半額だったんで(笑)

人間の嫌な部分を見せ付けられたっていうのよく分かります!
そうですよね~なんでこの夫婦わざわざモロッコに来たんだろ...子ども預けてまで。この感覚は私にも理解できないです。
この乳母の女性にも凄く同情してしまいましたsweat01


・・・ところで、
お二人とも「凛子の裸はいらない」という結論に至ったわけですね?(笑)

投稿: りざふぃ | 2008/02/14 23:00

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